エソテリックオリジナルのSACDソフト「ベートーヴェン序曲集 サー・コリン・デイビス」
ベートーヴェン:序曲集
サー・コリン・デイヴィス / バイエルン放送交響楽団
型番:TDGD-90013 価格:3,143円(税抜) 発売:2007年9月10日
英国を代表する世界的なマエストロ、サー・コリン・デイヴィス。音楽に正統に向き合い、楽曲の真髄に迫る彼の演奏美学は、80歳を迎えた現在も多くの人々を魅了して います。
バイエルン放送響の音楽監督を務めていた1985年に録音したこのベートーヴェン序曲集は、とかくメリハリだけの主観主義に陥りやすいこの手の作品を、節度ある英知で高品位に構築。 しかし、ここぞと言う場面では熟練のオーケストラから灼熱するダイナミズムを引き出します。さらにその録音も素晴らしく、当時の水準を遙かに超えるものでした。
永らく廃盤となっていたこの名演奏と名録音を、ぜひ甦らせたい。できるだけデジタルマスターの鮮度を生かしてスーパーオーディオCD化したい。エソテリックのそうした熱い願望が、 オーディオ評論家・菅野沖彦氏のご尽力とソニーミュージック 社のご協力を得て、ついに実現。マスタリングにあたっては、エソテリックのD/Aコンバーターとルビジュームクロックジェネレーターを駆使、 またMEXCELケーブルを 使用し、さらなる高音質化が図られました。
エソテリックブランド生誕20周年記念にふさわしいスーパーオーディオCDハイブリッドディスクとして甦った名盤。凝縮されたシンフォニーとも言える序曲に新たな感銘 をおぼえると共に、 スーパーオーディオCDならではの存在感・臨場感・空気感の一部始終を堪能していただけます。
菅野沖彦氏のライナーノーツより
私にとってこのディスクは大切な愛聴盤であるが、同時にまた、オーディオシステムの調整用にはなくてはならない1枚なのである。巷では、オーディオ用のディスクというと、 やたらに高音と低音が派手に目立つ音楽が多いが、そういうプログラムソースは、デモンストレーションならともかく、システムの質感や音楽的なバランス調整用としては必ずしも適当だとは思わない。 このディスクのように、音楽として芸術性が高く、快い音響空間で美しく演奏され、録音されたものが最適である。このバイエルン響が最高の音色と質感のアンサンブルで聴かせるベートーヴェンの音楽のように 、美しく繊細かつ重厚でダイナミズムに満ちた管弦楽曲こそが理想的であると思う。
収録曲 | |
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827) | |
1 | 「アテネの廃墟」序曲 Op.113 |
2 | 序曲「コリオラン」Op.62 |
3 | 「レオノーレ」序曲第1番 Op.138 |
4 | 「プロメテウスの創造物」序曲 Op.43 |
5 | 「エグモント」序曲 Op.84 |
6 | 「レオノーレ」序曲第3 番 Op.72b |
7 | 「フィデリオ」序曲 Op.72b |
演奏 | サー・コリン・デイヴィス指揮 バイエルン放送交響楽団 |
録音 | 1985年10月29日~31日、ミュンヘン、ヘラクレスザールにおけるデジタル収録 初出:1986年(日本盤はCBSソニーより32CD806として1986年8月27日発売) オリジナル・プロデューサー:デイヴィッド・モットリー、ヴォルフラウム・グラウル リマスタリング監修: 菅野沖彦 リマスタリング・エンジニア:内藤哲也(ソニー乃木坂スタジオ) 企画・プロデュース:大間知基彰(株式会社ティアックエソテリックカンパニー) |
仕様:Super Audio CDハイブリッド レーベル:ソニー・クラシカル |
引用終わり
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本作よりエソテリック独占販売、オリジナルのSACDソフトになりました。
あらためてオリジナルCDの録音状況を確認してみましたが、録音機材はSony PCM 1610 System。16bit/44.1kHzでのPCM録音です。オリジナルCDは、DDDの記載。デジタルレコーディング、デジタルエディティング、デジタルマスタリングのフルデジタルです。
これがSACDに化けるとは....メディアの限界まで音入れきるマスタリングエンジニアの力量の凄さ。いい音とはなんだろう。録音機材やスペックでないことは確かだなと思います。
このころは即完売のエソテリックでなく、何年も在庫を持って販売してました。普通のSACDソフトだったんですね。
エソテリック SACD 第2弾 「ベートーヴェン交響曲全集 ギュンター・ヴァント 北ドイツ放送合唱団」
ベートーヴェン交響曲全集
ギュンター・ヴァント 北ドイツ放送合唱団
2007年3月21日
BMG JAPANとエソテリックの共同企画。初回限定生産。
奇をてらわぬ真正な演奏ながら、偉大な建築物を仰ぎ見るような静かな感動を覚えるベートーヴェン交響曲全集。 完璧主義者ヴァントが納得のいくまで充分なテイクを積み重ねた末に完成したこの全集は、スコアのあらゆる声部が吟味され尽くし 、各楽器のバランスにも細心の注意が払われ、緻密を極めたベートーヴェン解釈があますところなく表現されています。
巨匠のもっとも脂の乗った円熟期を記録した北ドイツ放送(NDR)秘蔵の2チャンネルマスターテープ。 この名録音との出会いは、まるで戦火を免れたシャトーで手つかずのヴィンテージ物を発見した時のような無上の喜び(ライナーノーツから)でした。 完璧な状態で保存されていたオリジナルマスターをもとに、日本ビクターの名エンジニアが渾身の技術でデジタルリマスタリング。 オリジナルに刻み込まれた音楽情報、ホールの空気感まで見事に復元されています。
エソテリック生誕20周年を記念した世界初の快挙。ベートーヴェン演奏芸術の極点を、素晴らしい音質でご堪能ください。
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プレスリリース
《オーディオリスニングの原点回帰への誘い》
ベートーヴェンが聴けば感極まり、歌い出すであろうヴァント芸術の極点!
“ベルリンの壁”崩壊とともに沸き上がった「歓喜の歌」は、記憶にまだ新しい。それは、歴史の変換点であるとともに、本質の問いかけ、人間性への原点回帰であった。
1945 年に第三帝国が壊滅した後、ケルン市で第九交響曲を皮切りにベートーヴェンチクルスをスタートさせた若きギュンター・ヴァント。その《歓喜の歌》は、歴史の不幸に染まった市民の心を洗い流す、ベートーヴェン本来の清新でナイーヴな“魂の歌”だった。
一方、人によってはフルトヴェングラーだったりカラヤンだったりする大指揮者の、重厚濃密や華麗な音響の影響下に引き寄せられ、知らぬ内ピュアなものよりは過剰に色濃い表現の刺激に染まってしまう傾向は、否めない。
このSACDに収められたヴァントのベートーヴェンは、そうした体験とは正反対の「原点回帰」へと誘う。それは、代々引き継がれた歴代の巨匠達が指示した書き込みで本来の音楽が見えにくくなったオケ譜を否定し、ベートーヴェン承認の原典版を採用したヴァントの指揮で音が鳴った瞬間の、ギュルツェニヒ管弦楽団楽員の驚きと同じ体験だろう。強大な固まりの音響は、本来管弦の綾であり、ベートーヴェン気質と思いこんだ強弱のメリハリは、演奏する側の過剰な主観によると知って、私自身、暫し沈黙するしかなかった。
それにしても、この名録音との出会いは幸運だった。さんざん探し回った後、まるで戦禍を免れたシャトーで手付かずのヴィンテージ物を発見し味わった時のような無上の喜びと言おうか。保管蔵は北ドイツ放送局。オーケストラは、北ドイツ放送交響楽団。巨匠がもっとも脂の乗った円熟期のオリジナルマスターで、これが完璧な保存状態!と来れば、一人でも多くの同志と感動を共有したくなった。そしてヴィンテージワインをデキャンターへ慎重に移すソムリエよろしく、マスタリング時の電源環境が静謐な休日を選んで、入念にデジタルリマスター作業を進めた。
完成してみると、弦は爽やかにヌケわたり、各楽器の自然な倍音や質感までが明快に届く一方、綾なすハーモニーとホールの響きとが一体のオリジナル演奏品質が見事に復元した。
ならば、あとはリスナー諸氏が、ケルン市民やギュルツェニヒ管弦楽団の楽員達にも似た驚きをもって、ベートーヴェン音楽の喜びの原点へと回帰されることを願うばかりである。
株式会社 ティアック エソテリック カンパニー
代表取締役社長 大間知 基彰
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引用終わり
ESOTERIC20周年記念盤。これも、BMG JAPAN(現ソニーミュージック)との共同企画。
これも音源のみなら、現在も入手可能です。SACDボックスは、SACDシングルレイヤーなので、CD層と同じ収録時間にする必要がないので、ディスク枚数は少ないですが、収録曲は同じです。
エソテリック初回リリース。今でも買えるSACDソフト「ブルックナー交響曲選集1996-2001」
ブルックナー交響曲選集1996-2001
ギュンター・ヴァント ベルリンフィル
2005年8月24日発売
BMG ファンハウスとエソテリックによる日本独自の共同企画
ゆるぎない造形を保ちながら、ひとつの音、ひとつの休止符にさえ血を通わせるギュンター・ヴァントのブルックナー。 それはブルックナー演奏にひとつの規範を築いたと言えるものです。
今回のリリースはヴァント晩年に行われたベルリンフィルとのライブ録音を、最良の音質でSA-CDハイブリッド化した記念すべき名盤です。 SA-CD化にあたっては、このライブを収録したプロデューサーとエンジニアがベルリンでリミックス/リマスタリングを行い、それを東京のスタジオでDSDマスタリング。 その全行程において、エソテリックの高精度マスタークロックジェルネレーターG-0sと 超弩級ケーブルESOTERIC MEXCELLが真価を発揮し、 コンサートホールの空気感までも再現するリアルなサウンドクオリティを獲得しました。
オーケストラの音に包まれていたいと願う故ヴァントの意図の忠実な再現に向けた、ソフトとハードのかつてないコラボレーション。エソテリックのハイエンド技術で 、伝説の名演が生々しく甦ります。
引用終わり
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オーディオ機器メーカーが、SACDソフトをリリースする。偉業はここから始まります。
あらためてリリースを読み直すと、マスタリング作業はソニーなんですね。
エソテリックからのリリースは終わりましたが、実はまだ購入出来ます。
共同制作した、BMG ファンハウス、現ソニーミュージックが、箱ものと一枚物のSACDソフトとして発売中です。
初期のエソテリックSACDはレアもので入手に手間も時間もお金も掛かりますが、これは音源に限り入手できるレアなケースです。